「セイロンニッケイ」
(シナモムム・ゼイラニクム)
ーCinnamomum zeylanicumー


クスノキ科・シナモムム属

スリランカ、南インド原産
  セイロンニッケイといってもぴんと来ないかもしれませんが、学名からのシナモンは、スパイスとして、 お料理やお菓子などに使われているので、よくご存知でしょう。
薬用や香料など、さまざまな用途に使われる、有用植物です。
スティック状にして売られているのは、 この樹皮を乾かしたものです。
春先の新芽は、柔らかな色から始まります。
いきなり濃い緑の葉を展開するには、 自生地の日差しが強すぎて、葉焼けをおこしてしまうからと言われています。

2011年5月に、初めて花を見ました。
天井近くにある、かなり小さな花で、なかなかうまく撮れません。よく見れば先が6弁に分かれていますね。

  はっきりした三行脈(さんこうみゃく)の葉です。大人の手のひらぐらいある大きなものです。

クスノキ科ということで、我が家のクスノキも参考までにご紹介。早春の新芽は、花のように赤くきれいです。 これが展開すると右の写真のように、柔らかな緑色にかわります。 セイロンニッケイと同じように、三行脈が見られます。

新芽を日差しから保護する仕組みは、他にも 「ムユウジュ」 「マンゴー」などに見られます。

6枚目は、ガイド仲間の三輪田さんから提供していただいた園内の「ニッケイ(肉桂)」-Cinnamomum okinawaense-の花の画像です。
京都のお土産「八橋」や戦後駄菓子屋さんに並んでいた通称ニッキの味として有名です。
同じような花を咲かせるのですね。

どれどれ、たまには温室を抜け出して・・・。ありました。園内の東海の森へ通じる道の脇に、実生苗からの若木が数本、目線の高さで、葉を展開していました。  

(名古屋市立東山植物園・中央ヤシ室)

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