「ラッパバナ」
 (ソランドラ・グランディフロラ)
-Solandra grandiflora-

  ナス科・ラッパバナ属

メキシコ・ジャマイカ原産。
    つる性の低木。英名Peach-coloured trumpet flower 。
サンギャラリーへの入り口右の天井付近で、花径10センチぐらいの大型の花を咲かせます。 以前は、冬場になると、たくさん花をつけていましたが、強剪定のせいでしょうか、近年、ちょっと元気がありません。 落ちた花は、ゴマのような匂いがします。
三枚目の写真は、咲いてから3日目、落ちる寸前。クリーム色になり、中はこんな感じです。
09年4月、低い位置で花が見られました。一個の花が落ちた後に残されたメシベの長いこと。基部から先端まで30センチ近くもありました。

夏になると、今年延びた枝からは、気根が垂れ下がり始めました。導線に絡ませてあるので、通直に伸びているように見えますが、自然界ではまっすぐにはなりません。この気根、空気中の水分や窒素養分を採っていると考えられます。
上方から気根を垂らすものは、熱帯植物では珍しくありません。例えば、「ノランティア・ギアネンシス」 も、長くて沢山の気根をぶら下げます。

最後の花は、2011年、サンギャラリーに鉢植えで展示された「ウコンラッパバナ」(ソランドラ・マクシマ)の花で、ガイド仲間のうた子さんから提供を受けたものです。
今夜開花する、という状況までは確認が出来たのです(開花直前には、かなり濃厚な香りがするのです)が、開花のタイミングには、残念ながら立ち会えませんでした。

「ウコン」というのはショウガ科の薬用植物で、黄色い色素を持ち、カレーやたくあんなどの色付けに使われているものです。ラッパ花に比べて色が濃いことから、ウコンが付いたのでしょう。 メキシコ原産で、「黄金の杯」とも呼ばれます。こちらは、上のラッパバナとは逆に、濃いクリーム色(ウコンの色)の花が開き、時間の経過とともに、色が抜けていくようです。

(名古屋市立東山植物園・中央ヤシ室)

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