「ウマノスズクサ」(アリストロキア・デビリス)-Aristolochia debilis-

    ウマノスズクサ科・アリストロキア属

うちの近くの落合川土手で撮影。日本本土各地で見られます。
各地、と書きましたが、どこにでもというわけではありません。川っぷちなど日がよくあたり、ある程度 、草刈など手入れされた場所に、多く見られそうです。 地面の深いところまで根を伸ばし、地下茎でさらに広がっていっています。
この面白い形のもの、花なのですが花びらではありません。 萼(がく)がラッパ型に変形しておしべやめしべを守っています。
この細い首から中へ入って、送紛のお手伝いをするのは誰でしょう。いろいろな方の観察記録によると、 小さなハエ、「ショウジョウバエ」が目撃されています。 でも、結実にいたるのは、ごくわずかのようで、名前の由来になる「鈴の形をした果実」 を目にすることはほとんどありません。 この写真を撮った場所でも、毎年、ウマノスズクサは見られますが、鈴に出会ったことがありません。
最盛期が終わると、足元に花殻がぽろぽろ落ちていることが分かり、一つを解体してみました。毛に囲まれて黒っぽい6個の小さな塊が基部にありました。 2ミリほどの小さなものです。これが鈴の原型かもしれません。

知りたくて、鈴の元となる資料を探しました。
詳細に撮影されて、とても分かりやすい 「福原先生のページ」がありました。
この鈴の元は、上記で紹介したフィンブリアタの果実と同じ構造であることが分かります。

産卵期には、幼虫がこれを食草とする「ジャコウアゲハ」が数匹飛び回っています。

ジャコウアゲハのメス、これは、我が家の「ヤブカラシ」 に遊びに来ていました。右は、植物園内で見つけた幼虫です。
ところで、ジャコウ(麝香)って、香りの一種であることは知っていても、実際、どんな匂いがするのでしょう。 麝香は、もとはジャコウジカから採って漢方薬に使われていた香りですが、今は合成された「ムスク」の香り といったほうが通りがいいかもしれませんね。
そして、アゲハはどんなとき匂うのでしょう。
幼虫時代は、匂いはありません。網などで捕まえたときに、その匂いを発するようです。


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