和名は瓶子草(ヘイシソウ)、食虫植物の代表格の一つです。 サガロ室のこの鉢植えには、名札がありません。基本的に、アラタではあると思うのですが、 サラセニアは交配園芸品種が多いことから、あるいは何かと掛け合わされている可能性はあります。 うつむいて咲く、サラセニアの花、花弁が取れると面白い形をしています。 受け皿のようになっているのは、柱頭板というメシベの変形で、反転して尖った部分がメシベの先・柱頭です。 小さい二枚の写真は、花びらが落ちた後です。オシベは、膨らんだ部分の周りにあり、やがてばらばらと下に 落ちているのが分かります。 蜜の匂いに惹かれた虫が、この受け皿(柱頭板)の間を飛び回ったとき、体が花粉まみれになリ、受粉送粉 のお手伝いをすることになるのでしょう。 右の花は、すでに、真ん中の子房が膨らみ、果実が育っているようです。 2012年春、西花卉室でサラセニアの特別展示がありました。紅色のきれいなものも並びました。 |
2012年5月、新聞でこんな ↓ サラセニアが紹介されていたので、安城市のデンパークへ出かけてみました。 なんと、八重の花です。 花弁は30枚ほどあるのだとか。メシベの先端にも切れ込みがあって、複雑にねじれこんでいます。 説明書きによると、 戦前には、すでに八重のサラセニアは作出されており、好事家の間で高値で取引されていたそうなのです。 そのうち、戦争で消え「幻の花」となってしまったそうですが、デンパークで、実生苗から、八重に変化した希少苗を育成・増殖させて、 今回の展示になったということです。 |