クサギは臭木。葉をちぎるとゴマ油のような臭いがあります。
花は、ちょっと癖がありますがやさしい匂いです。また、赤い蕚(がく)に包まれた瑠璃色の果実も魅力的です。 ガイドをはじめたころ、 この花の、ユニークな特徴を知り、 「ゲンペイカズラ」など学名にクレロデンドルムと名のつくものを、いろいろ 確かめてみると、同じような仕組みを持っていることが分かりました。 一つの花の中で、雄性期と雌性期があるのですね。 2枚目の写真でお分かりいただけるでしょうか。雄花と雌花が写っています。開花したばかりの花は雄花、 つまり、オシベが元気に前へ突き出している日は雄花。オシベがカールしてメシベが前へ突き出しているときは雌花です。 やがて花弁も元気をなくして取れてしまいます。 雄シベ先熟と言って、自家受粉を避ける花の知恵です。 一つの花が、時を経て雄花になったり雌花になったりするのは、他にもキキョウやヤツデなどで見られます。 2004年の夏は暑く、瑠璃色の果実が出来る頃になってもなお花を咲かせていました。 |
★ フェイスブックに、クサギの構造がよく分かる投稿がありました。投稿者の松園民章様の許可をいただきましたので、皆様も、ご覧下さい。松園様のコメントは、次のようになっています。 「ご存知のようにクサギは合弁花ですから、受粉が終わると花びらは全体がスポッと抜け落ち、萼と雌しべだけになります。左下の写真は萼片の一部を取り除いたもの。すでに果実が成長を始めてますね。右下の写真はツボミですが、紫色の萼片から白い花筒が伸びてきます。」 |