2010年7月、東山植物園で初開花、という情報を得て、翌日、カメラを片手に見に行ったのですが、花は、サガリバナ科に多い一日花なのでしょうか、
2日目にはもう花は次々落ちて、開花中はたった一個。 初日に撮影が出来た、ガイド仲間の中山さんに、その時の画像を提供していただきました(2枚目)。 自生地では、30メートルにもなり、太い幹から直接花茎を伸ばし、たくさんの花を総状につけます。 しかも、低い位置地際から花序を出すので、誰でもが手に取れる位置で花が咲いています。 6枚ある花弁は、しっかり厚味があり、内側は赤く、外側はベージュ、一個の花は10〜13センチにもなる大きさです。 関 緑 著「太陽の花たち」によると、花の色は、赤、サーモンピンク、チョコレート色などがあるそうです。 華やかで見ごたえのあるところから、熱帯では、庭園樹として利用されています。 キャノンボールノキということもあります。キャノンボールとは、大砲の弾。果実の形が20センチほどの球形であることからついた名前です。 しかし、花が盛大に咲く割には、果実の数は少なく、花から果実になるまでに1年半もかかるとされています。 その大きな果実の中身は・・・というと、種子だらけ、完熟すると悪臭があるということですが、なぜか飲料にもされるのだとか。 オシベの形が特徴的です。メシベの周りに襟巻きのようになった短いオシベと、ポリネータ(送粉者)を呼び寄せるための、扁平にくっつきあった長いオシベが、繋がったまま、くるんと巻いています。この形は、 コウモリに、呼応しているようです。 シンガポールでの満開の様子と、落ちていたオシベの仕組みを参考までに。果実の写真は、Wikipediaのフリー画像からお借りしました。 ところで、学名の guianensis というのは、南米ギアナ産のという意味です。 温室内には、もう一つguianensisの名前を持つものがありますよ。「こちら」です。 |