とてつもなく大きな葉が、中央ヤシ室の南西角の天井を覆っています。葉柄の長さは4メートルぐらいでしょうか。 自生のものは、樹高18〜30メートルにもなる大型のヤシです。 ココナッツを二つくっつけたような形の種子なので、英名は、ダブル・ココナッツと言います。 世界中のあらゆる植物の種子の中で、重さ(20キロ前後)もサイズ(35センチほど)も一番大きく、ギネスブックにも載ったことがあります。 種子と書きましたが、この周りに果肉があるので、実そのものは、30キロ前後、45センチほどもあるのです。 こんなのが、高い木の上で、ぼこぼこなるのですから、下を通るときは、気をつけないと危ないですね。 雌雄異株で、受粉してから種子が熟すまでに7年ほどもかかり、また、その種子が発芽するまで数年かかります。 ちなみに、当園のものは、発芽まで2年4ヶ月かかっています。 発芽後は、1年に1本ずつしか葉を出しません。25本出たとき、 つまり25年経ってやっと花を咲かせるという、非常にゆったりぺースの植物です。 温室の中では、天井につかえるので、これ以上大きくすることは望めません。ということは、花も実も、ここで見ることは不可能のようです。 そこで、シンガポールで撮影したオオミヤシを参考のために載せています。最後の写真は、イギリス・キューガーデンでの種子の展示です。 私たちには馴染み深いココヤシの発芽の様子は「こちら」。 |