仏教では、お釈迦様がその木の下で瞑想をし、悟りを開かれたという「インドボダイジュ」が本来の聖樹なのですが、
暑い気候のもとでしか育たないインドボダイジュを日本で広めるわけにはいかず、
臨済宗の開祖栄西が中国から持ち帰ったとされるこの木が、お釈迦様にまつわるボダイジュとして国内の寺院に広められています。 誰もが海外へ出かけ、本物を見る機会が来るとは、予想できない時代の産物です。 ヘラ状に変化した葉(苞=ほう、といいます)の中央まで合着した花柄に花がつき、後に最後の写真のような実が下がります。 完熟するとやがて、このヘラ状の苞と共にくるくる回って落ちてきます。少しでも遠くに飛ばしたい種子散布の為の知恵と言えそうです。 |