この温室の中で、これほど、花を見るチャンスの少ない花を、他に知りません。
「もう咲きそう!」の情報が「まだ」になったり、「今日は咲いてる!」が、れれ・・もう終わりかけてる。 といった具合です。 開花時間は極端に短く、本当に、見る見るうちにしぼんでいくのです。 花は、普通の花とはずいぶん趣が違います。 ガマの穂のように、沢山の花びらのない花が並んでいます。 白い、おそうめんのようなものは、 不稔のオシベなのだそうです。 オシベが巻きついている写真は、ガイド仲間、博達さんが撮影したものを、お借りしました。苞がはずれたばかりです。 このあときわめて短時間、水平に延びたあとは、どんどん垂れ下がって(2時間ほど後に、私が駆けつけたときには、もう、 次の写真・仙人の頭状態でした)やがて黒く干からびて落ちてしまいます。 のっぺら棒になってから、内側で成熟が進み、数週間後、赤い果実がはがれてきます。 5枚目の写真は、画像が大きいので仕組みが分かると思うのですが、真っ赤に完熟した果実が、茎から外れて、外皮の内側にくっついています。 若い葉の繊維を編んで「パナマ帽」が作られますが、これを知ってる人は、かなり年配・・・? 葉の先が分かれない タンヨウパナマも、ハワイアンハウスで、時々、 似たような花を咲かせています。 最後の写真は、夢の島熱帯植物館に展示されていたもので、パナマソウの花が咲き終わった時点で、縦割りにして、乾燥させた状態で、羊の角=「ラムズホーン」と呼ばれていました。 |