「ナガバビロードウチワ(長葉天鵞絨団扇)」
(アンスリウム・ワロケアヌム) 
ーAnthurium warocqeanumー


サトイモ科・アンスリウム属

コロンビア・ニューグラナダ原産。
アンスリウムの仲間には、肉穂花序の背面にある仏炎苞の色を楽しむものと、花は地味ながら、葉の模様が面白くて観葉植物として楽しめるものがあります。これは後者で、つる性植物です。
ビロードというと艶のある毛がふかふかしたものを思い浮かべますが、この葉っぱ、ビロードとつく割には、触ってみるとあまり毛がありません。 でも、葉脈の色のグラデーションが、如何にもそれらしく装っているのが面白いです。
花序の写真2枚は、花粉の出ている位置が違っているのがお分かりになるでしょう。

数ヶ月をかけて、肉穂花序には、赤い実が出来始めました。まだ数ミリと小さいながら、宝石のようにきれいです。

○肉穂花序(にくすいかじょ)=長く伸びた花軸に花柄のない花をつけるのが穂状花序(すいじょうかじょ)ですが、更にその中心の花軸がこん棒状に多肉化した状態で、花がその表面にびっしりつくものを言います。
○仏炎苞(ぶつえんぽう)=肉穂花序の基部にある葉の変化したもの。

ハワイアン室の出入り口では、「シロシマウチワ」というよく似た葉のアンスリウムが見られます。

サトイモ科の、肉穂花序と仏炎苞の仕組みを解説した分かりやすいページは「こちら」

(名古屋市立東山植物園・水生植物室)

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