コショウは、私達の食卓にもっとも身近なスパイスです。 熱帯で広く栽培されている常緑つる性の植物で、ブドウの房を小さくしたような実が付きます。 日本には、かなり古くから入ってきており、奈良の正倉院にも、コショウの粒が保存されていると聞いています。 白コショウ、黒コショウ、ほかに最近はグリーンペッパーやピンクペッパーなどが、香辛料コーナーに並べられていますが、 この違いは何でしょうか。 実は、ピンク以外はどれも同じものなのですね。収穫の時期、処理の仕方で、名前が違ってくるのです。 未熟な緑色の実を酢漬けや塩漬け、フリーズドライにしたものが、グリーンペッパー。 緑色の未熟なままを乾燥させて黒くなったものが、ブラックペッパー。 完熟するまで待って、紅くなった実の皮を外したものがホワイトペッパーとなります。 ピンクは、本来のコショウではなく、ペルー原産のペパーツリーというウルシ科の植物の実を乾燥させたものです。 また、レッドペッパー(Red Pepper)と称するものもありますが、これはコショウではなく、赤唐辛子(あかとうがらし)のことで、チリペッパー(Chile pepper)とも言います。 参考までに、豊橋植物園で栽培されているコショウの果実の写真(2枚目)を貼っておきます。 |