ちょっとした風ぐらいでは、散らないよ、っていうかのような、硬くてしっかりした花です。 薄く白粉を帯びた葉が、ロゼット状に重なり合っています。また、葉の先端と縁には黒褐色の鋭い刺があります。 その真ん中から、にょきにょきと茎を伸ばし、下の方の蕾から開きはじめました。 このような花の形は、リュウゼツランにはよく見られ、 「アガベ・ライジン」や 「アガベ・デザーティ」も、 同じような花が咲きました。 ました、と過去形なのは、このリュウゼツランの仲間は、一度花を咲かせると、その株は枯死してしまうのです。 横から出てくる子株が成長して花を咲かせるまでに、また何十年もの歳月が必要になるからです。 というわけで、写真を撮ったリュウゼツランは、残念ながら、もうこの世に存在していません。 この株も、上まで花が咲いたら、一生を終えてしまうのです。 あらら、そしたら、絶えてしまう・・・。ご心配なく、根は横に這い、横に、子株を出してきます。もちろん、自生地では、結実もするでしょう。 |