形の面白さから、観賞用に植栽されることが多いサボテンで、
年数をかけて、丸型から樽型へ形を変えていきます。
英名は、Golden ball cactus.
丸型の玉サボテンは、サボテンの最も進化した形と言われています。 花が咲いた後には、もちろんタネが出来ますが、タネをばら撒いても、千載一遇のような雨が降らない限り、 過酷な気候の下では、発芽の機会はかなり低いと思われます。 そこで、子孫を絶やさないため、二番目の写真のように、子供・クローンを根元から作り出します。 しかし、このようにして出来た子株には、他の遺伝子が入っていないので、親株とまったく同じ形質の植物体でしかありません。 つまり、進化は望めないということです。 この固体の場合は、進化の道は次世代に託し、とりあえずは子孫を絶やさないことが大切なことなのですね。 上部の白いモコモコしたクッションのような部分は、成長点を保護していると思われ、 この直径が約30センチぐらいにまでなると、花が咲くと言われています。 鋭い刺の出ている下の部分の白い塊は、「刺座」と言います。 刺座は、サボテンと他の多肉植物・ユーフォルビア類と分ける時の目安になるものです。 サボテンの刺は、葉っぱの変化したもの、それを支える刺座は、普通の植物で言えば枝の部分になるのだとか。 ちなみに、同じように刺だらけでも、刺座を持たない多肉植物の刺は、枝や茎の変化したものといわれています。 サボテンの進化(木の葉サボテン→ウチワサボテン→ハシラサボテン→タマサボテン) の状態が分かるこの部屋では、植物ってスゴイ!と感動します。 気の遠くなるような歳月をかけて、過酷な場所で生き延びるための努力・進化は、 植物にも意思があるの?と思わずにはいられません。 |