「キルトスペルマ・カミッソーニス」
-Cyrtosperma chamissonis-


    サトイモ科・キルトスペルマ属

 

 

マレーシアからポリネシアの湿地。
  2016年、久しぶりに、大きな花序を伸ばしました。
以前はよく大きな花をつけていましたが、株を小さく更新してから、花がなかなか見られなかったのです。
花、と言っても、他の花とは、仕組みが違います。肉穂花序(にくすいかじょ)という名前になります。
太い花柄の周りを、びっしり、花が覆って棍棒状になっています。アップしてみると、一応、花びらのようなものが見られるのですが・・・、 あまり、資料がないのが、実情です。
地味な肉穂花序を、覆っているのは、苞(ほう)と言って、葉っぱの変形したもので、ミズバショウやザゼンソウなどのサトイモ科植物にみられます。
仏様の背後にある物の形に似ていることから、仏縁苞(ぶつえんぽう)という名前に代わります。 ミクロネシアやフィジー諸島などでは、地下の芋(根茎)を食用にします。

肉穂花序について、調べてみると、花の付け根の部分から、雌花、雄花、付属体、という風になっています。 とすると、咲いていない雌花、開花中の雄花、しかし、先端にはもう果実が出来ているような・・・、いろんな形態があるのかもしれませんね。

(名古屋市立東山植物園・水生植物室池の中)

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