池や水辺の泥の中で育ちます。地下茎で増え、夏に、このような穂をつけます。 茶色いソーセージ状の部分は、雌花の集まり、上部、少し細めの部分は、雄花の集合体で、風によって、花粉を運んでもらう、風媒花です。花弁のない、地味な花です。 種は、水に落ちると、すぐに発芽できる仕組みになっています。 ガマというと、その昔の「因幡の白ウサギ」を思い出します。 「古事記」に載っていた話で、ワニザメに、襲われたウサギの皮膚を、ガマの花粉で治したというのです。 花粉は「蒲黄(ほおう)」という名前で、薬用になるのです。また、茎や葉は、すだれや敷物に使う、有用植物です。 でも、秋になって噴き出す綿毛を見ると、傷を治した後、この穂綿にくるまって、元の白ウサギに戻ったという童謡が、納得できます。 なお、最後の写真は、ガイド仲間の淳二さんからお借りした、ヒメガマです。ほっそり、スマート。先端の雄花序と、下の雌花序との間に、隙間があるのが、特徴です。同じように細いタイプのコガマには、この隙間が無いので、判別できます。 また、ヒメガマの方は、海岸近くに生えることから、襲われたウサギを治したのは、ヒメガマではないかとの説もあります。 10月に入ると、タネが飛んで、残った穂綿のガマが、見られました。 綿毛の付いたタネを吹き出すようにして、回りに飛ばす様子が、「NHK for school」の動画にありました。35万個の種子、すごいです。 「タネがぎっしりガマの穂」というタイトルです。 http://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005400776_00000&p=box このURLをコピーするか、反転させて右クリックで、検索ネットで、ご覧下さい。 |