「ガガイモ」 (メタプレクシス・ヤポニカ)-Metaplexis japonica-

ガガイモ科・メタプレクシス属

日本各地。
日当たりのいい放置地区や土手などにツルを伸ばしています。 葉だけのときは、同じような葉のものがあって、なかなか見分けにくいのですが、 夏になると、毛むくじゃらの花を咲かせて存在感を示します。
果実を乾燥したものは、羅摩子(らまし)という生薬として使われています。

ガガイモのガガってなんでしょうね。
かがむほど低い位置にあり、果実がイモの形をしていて、なまった・・とか、 葉を亀の甲羅に見立て、栃木の方言で亀(スッポン)のことをガガというから、 とかあまり定かではありません。

花をよく見ると、メシベの花柱が飛び出しているのが分かりますが、オシベはどこに・・・?
これは、花の中に隠されているのですね。

↑の5枚目のように、花柱の下にふくらみがあって、その間に、茶色の粒と繋がった、黄色い花粉塊が二つあるようです。
何しろ、約1センチと花が小さく、更にその中に納まっている部分は3〜4ミリほど。
解体は、とても難しかったのですが、蕊柱(ずいちゅう)(ガガイモ科のほかにラン科もこの構造で、柱頭とオシベが互いにくっついている状態) になっているという資料を確かめてみたかったので、撮ってみました。が、 被写体は、あまりに小さすぎました。
資料では、一つの花序の中で、大き目が両性花、小さいのは、雄性花、とありましたが、確認できるほどの花が手に入りません。

ガガイモは人里でもよく見られる野草ながら、他の植物に絡みつくことから、花が咲いて目立つ頃になると、瞬く間に、 刈り取られる運命にあります。

では、ガガイモはどんな実をつけるのでしょうね。

ガガイモの果実の写真も撮りたいと思いながら、なかなかチャンスに恵まれず、上記の花の写真だけのページで、数年が過ぎました。。
ある日、ガイドステーションでそんな話題が出たとき、ガイド仲間の紀子さんが、果実の提供を申し出てくれました。
 

               

   
おかげで、こんな写真が撮れました。

紀子さんの観察では、ガガイモの果実は、1年前のものでも、袋果の中では種子はお行儀よく並び、白い毛(調べてみると、種髪(しゅはつ)と言うのですね。例えば、テイカカズラやアカバナ,ヤナギなどの種子についている長い毛の束のことです)もしっとりした感じで納まっている。 鞘の中に一本ひだのある軸があり、そこに白い毛が、整然と挟み込まれて並んでいるということでしたので、そのひだのある軸も、撮ってみました。

左上の写真には、開いた果実から飛び出した、毛がついた種子と、種子からはずれた毛(種髪)が沢山ありますね。もし、この種髪が果実の中で乾燥してしまったら、種子からはずれてしまうかもしれません。
毛がついていれば、風に乗って、種子は遠くに運ばれますが、毛が無ければ、種子はストンと親の足元に落ちるわけで、子孫の繁栄には繋がりません。
「しっとりした感じの種髪」は、種子との乖離を避け、種子拡散の適期を失った果実でも、何らかの刺激で割れたとき、しっかり白い毛を広げていつでも飛び出せる用意が出来てるのかもしれない・・などと、素人は考えます。

後日、別のガイド仲間日出男さんから、一年前の果実が、例えポリ袋の中でも、はじけることなく保存できていたというのは、未熟果だったかもしれない、というアドバイスもいただきました。それもありかもしれません。

最後の写真は、やはり、ガイド仲間の順子さんに提供していただいた、ガガイモの仲間「イケマ」ーCynanchum caudatumーです。果実の形は共通しているようです。

やはりガガイモ科の「トウワタ」も、似たような果実をつけるのですよ。


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