「バニラ 」(バニラ・プラニフォリア)
ーVanilla planifolia-


ラン科・バニラ属

中米原産

この鉢植えに平成15年4月、初めて花がつきました。
つぼみ期間が長くて大いに期待しましたが、ひとつの花は一日でしぼんでしまいます。

バニラという言葉は、誰でもが知っています。ではバニラってどんなもの?って尋ねられたら、あなたは答えられるでしょうか。
はい、私は答えられませんでしたね。

バニラは「ラン」なのです。
ランは、長く咲き続けるもの多いでしょう。ひと月咲いてるのもあります。でもバニラは一日花なのです。 開花時間が短かいと、送粉者である虫とのタイミングがうまくいかないので、メキシコやマダガスカル、インドネシアなどでは、 プランテーション(農場)で人が受粉をさせて実をつけさせます。

お客様に、これ、貴女の大好きなバニラです、と話しかけると、皆さん揃ってクンクン。
なーんにも匂わないよ〜・・・。

そうなのです。
花も葉も茎も何のにおいもありません。インゲンマメのような果実を、人工的に醗酵させて初めて、あの強烈な甘い香りがするのです。

発酵のやり方は、資料によると、次のように書いてあります。
「完熟前の果実を、熱湯にくぐらせ、太陽の下で干す。これを、厚地の布でくるみ、密閉容器の中で10日間寝かせると、発酵して独特の甘い香りが出る。」

あの、甘い香りを得るには、このように手間暇がかかっているので、バニラそのものは高価です。
でも、世界中の老いも若きも、バニラの風味を知ってますよね。高価なのにどうして?
そう、風味。身近なクッキーやアイスクリームには、合成香料が使われているのです。
じゃあ、本当のバニラは?
発酵させて黒くなったバニラは、バニラビーンズとして、少し高級なケーキやデザートに小さな粒になって入っているのです。

バニラは、厚ぼったいしっかりした葉をつけた、つる性植物です。
3枚目の画像の細長いのが、職員の手作業での人工受粉により出来た果実です。

すぐ傍のハワイアン室入り口には、斑入りのバニラもあり、2008年5月には、6番目の写真のような花を咲かせました。
また、7枚目の写真は、2012年7月、水生植物室のガジュマルに絡みついて、ひっそり実をつけたバニラです。

この温室では、他に、↓のような、葉っぱがほとんどなく、茎の途中から花が顔を出すユニークなタイプの「バニラ アフィラ」もあります。 これも、ランの仲間なのに香りがありません。

「バニラ・アフィラ」-Vanilla aphylla-↓



(名古屋市立東山植物園・サンギャラリー、鉢植え)

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